この頃、こればっかりになっちゃったかな?
books A to Z” で、紹介されていた1冊です。

ノン・フィクション と言うか、告白本 と言うか…。
主に絵画を取り扱う世界の暴露本とも言える本で
かなりスキャンダラスと言えば、スキャンダラス。

が。

あまりに遠い話過ぎて、スキャンダラスに読み切れませんでした。
なんか… 楽しんじゃった♪ (コラコラ ^^;)

そもそも、芸術って、嗜好品だと思うんです。
乱暴? はい、乱暴な言い方です。自覚あります。
でも、その乱暴を通させてもらって、言わせてもらうなら、
究極、作品を好きか嫌いか、もしくは何にも感じないか、の
3択しかないように思うんですよね。
ってことは。
好きになった作品が、価値のある作品。
って、知識が皆無の私は思うんだけど、それでよくないでしょうか?
ダメ?

でも、それだと商売になんないのか。 ^^;
(いや、無理やり商売しなくってもいいのにって思うけど)
ネームバリューのある作品 = 価値のある作品
って価値観で成り立つのが芸術を取り扱う商売の世界でしょうかね?
と言うか、そういう前提ありきじゃないと
この告白(告発)の本は成り立ちません。

著者は、ギィ・リブさん。
タイトルから察せられるとおり、贋作作家です。
娼館を営む両親のもとに生まれ、最初はそこそこ裕福ですが、
法律改正などに巻き込まれる形で、路上生活者に転落。
貧困の極み、辛酸をなめるんですが、
持って生まれた運なのか、会うべくして出会う人たちに導かれるように
贋作作家への道を選択していきます。

贋作と言うと、例えば、ダ・ヴィンチだったら
『モナ・リザ』をそっくり写し取ったかのような作品って、連想しませんか?
私はそうでしたが、ここに出てくる贋作と言うのは、
そうではなく、まだ世に出回ってない、巨匠の作品なんです。
一瞬、それって贋作????? って思いましたが、
そこに、巨匠のサインを入れたら、それ、贋作ですね、確かに。

最近、AIが ”レンブラント” の ”新作” を描いたと話題になりましたが
それは、本当にレンブラントが描いたものでなく、AIがレンブラントの作品をスキャンし
学習した結果、レンブラントの絵を描き上げたということで、
レンブラントの作品じゃないことは公表されているし、贋作ではありませんが、
これと同じことを、人がやってのけて、その上、サインもねつ造し
巨匠の作品だと言うことにする形と言えば、分かりやすいでしょうか。

でもそれ…
並大抵じゃ出来ないですよね。
他人になりきって、新たな作品を生み出すわけですが
そこには、猛勉強と、研究と、画材をそろえるための手間暇が漏れなく付いてきます。
感覚をとにかく研ぎ澄まして、描く。
他人の画風かもしれないけれど、心血注いで絵を描いていると言うこと自体には
嘘はないように思います。
そして、その作品の出来を測る物差しも存在するのだとしたら…
その達成感にハマるかもしれない。確かに。

ピカソ、シャガール、マティス、ルノワール、ダリ
モディリアーニ、デュフイ、マリー・ローランサン… エトセトラ
物凄いラインナップです。
当然、得るお金も相当なもので、リブ氏は遊興三昧できるほどの
巨額の富を手に入れます。
ただ…、やっぱり ”正しいお金” の得方ではなかったんでしょうね。
その報いはやってきます…。

アップ・ダウンの激しい(激しすぎる!!)リブさんの人生を
覗き見るだけでも、かなりスリリングですが、
そこに絵画流通世界の奥深い闇が絡んでいて
いかなる才能にも才覚にも恵まれていない私には
只々、遠く、めくるめく世界がそこにありました。
平穏無事な生活が気に入っているけれど、
こう言う万華鏡めいた美しく妖しく危ない世界にも
どうしようもなく魅かれます。

もし、才能に恵まれていたのなら、
イケナイコト、したい♪♪♪
あぁ、残念だな~



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