来年公開予定の映画の原作ですね。
田中経一さんの小説です。

面っ白かったです! 途中まで。 ^^;

舞台は2つ
2014年の日本と、戦前から戦中の満州。
1つのレシピをめぐって、その2つの時代が絡まりあって
交互に時間を追うようにして話は展開してきます。

天才的な味覚の持ち主・佐々木が第一の主人公。
佐々木は店の経営に失敗し、今は
”最期の料理請負人” と言う、人生最期に食べたい料理を
依頼主の依頼そのままの形で作る
少々、いや、大いに胡散臭い料理人をして生計を立てているんですが、
その依頼を、中国のトップ料理人がしてきます。
曰く
「満漢全席」 を超える 「大日本帝国食菜全席」
という幻のコース料理を再現して欲しい、と。

その仕事は、幻のレシピ探しから先ず始まります。
こう言う、徳川の埋蔵金とか、豊臣の隠し軍資金とか
あるかもしれないし、ないかもしれない お宝 を探す話って
もうもう、無条件にワクワクしちゃいます。
レシピは勿論万人にとってのお宝という訳じゃないですが、
料理人にとっては、心引かれずにはいられないまさに ”お宝”!です。

そのお宝を生みだした料理人・山形直太朗が第二の主人公。
この人も天才的味覚の持ち主です。
でも、その才能ゆえに要らぬ苦悩をしなければならないのが何とも…です。
第二次世界大戦直前から終戦直前まで、
料理人としての自分をすべて賭けてレシピを作り続ける
その情熱! その執念! 鬼気迫るものがあって圧倒されます。
でも…………。

レシピをめぐって、過去も現在も事態が二転三転していくストーリーです。
うそつきは誰? 裏切り者は誰? 味方は? 敵は?
幻のレシピは存在する? もし存在するなら、その在り処はどこ??
二つの時間で、それぞれの思惑が交差します。
スリリングです! サスペンスフルです!

音楽に国境はない、と言います。
うん、ないかもしれない。
踊りにも国境がないと言う人もいます。
うん、そうかも。
得てして、芸術と呼ばれる分野のことには
好みはあるけれども、国境なんて無粋なものはないのかも。
料理は純粋な芸術と言うわけじゃないだろうけれど、
この話の中、国境はないと表現されています。
正確に言うと
料理に国境がないのではなく、
料理を食べることで、幸せを感じて欲しいと言う作り手の心の有り様に
国境がないのかもしれないですね。

料理そのものに対する愛情と、その料理を食す人を思う愛情、
その純粋な思いに対を成すようにつきまとう打算・思惑。
ワクワクハラハラ 高揚感を持って、読み進められます。
ただ、ちょっと都合良すぎのラストなので (あくまでも、私見です!)
そこが、拍子抜けしちゃったんですけどね。

変わり者で他人を信用しない天才料理人・佐々木に
四男さんがキャスティングされているようですね。
レシピを追うことで、徐々に変わって行く過程
期待できそうかな。

そして、純粋であるが故に深く懊悩するもう一人の天才料理人・山形に
西島秀俊さんか~。
ちらっと 某ラーメンのCMで、食べたいのに食べられないで
悩む姿を思い浮かべちゃいましたよ。
ふふ。悩む姿がピッタリって言ったら悪いかしら?

映像化すると、ちょうどいいハッピィ・エンディング具合になるのかなぁ…。
なったらいいなぁ…。



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