2016.07.29 ナラタージュ
島本理生さんの恋愛小説です。
映画化が決まっている作品ですね。

そも、narratage とは?
辞書によると
”劇・映画・テレビなどで登場人物の一人の語りで物語を構成するもの;回想の形式が多い.”
だそうで、演劇の用語、ですかね?
私の大好きな 『Stand by Me』 もこれに分類されるのかなぁ…

ま、タイトルの意味はひとまず置いておくとして。

婚外の恋愛を不倫と呼ぶならば
これは不倫を取り扱ってるということになるのかな。
でも、ギリギリまでプラトニックですけどね。

物語は大学2年生の泉のもとに高校時代の恩師・葉山先生から
電話がかかってきたことから始まります。
曰く、演劇部の発表会の手伝いをしに来てくれないか--- と。
泉は元演劇部部員。葉山先生はその顧問。
手伝いの依頼をされたのは、泉とその同級の黒川君と山田さんの3人。
現役演劇部員の3人と手伝いを頼まれた3人と黒川君が連れてきた
小野君とで、9月の発表会に向けて計画が動き出すんですが、
動き出したのは、演劇だけじゃなかったようで…

タイトルにある通り、
物語は主にヒロインである泉が語り手となって進みます。
ヒロインの性格の設定のせいなのか
途中まで物語のカラーは透明なブルーなんですが、
読み進めていくと、いつの間にかその色が
ブルーに1滴1滴墨を落として変えられたようなブルーグレイになって行く印象です。

う~~ん。すごく透明感のある瑞々しい話のような気がしますが
わたしはやっぱりラブ・ストーリーは苦手なのかもしれないですね…。

恋愛… と言うと、
子ども2人も産んどいて言うのも図々しいですが
私にとっては、プラトニックなものなんです。
触れ合いたいと思うのは勿論ありで、それは正しい欲求だろうなと
思ってはいても、です。
  ♪  昔 きみとぼくは 二人並んだポプラだった
      風の日に指が触れて それだけでしあわせだった   ♪
      (「風が伝えた愛の唄」より)
みたいなね、想い方が好きで。

身体を重ねることに別に嫌悪感はないのだけど、
感性がどこかで成長を止めてしまったのかなぁ…

だから、奥さんがいる(訳あって別居しているけど)葉山先生と
元その教え子の泉の恋愛は
想いをはっきり告げ合うわけではないので
普通からすると、もどかしく切ない恋愛と言うことになるんでしょうが
私にとってはそれが正常と言うか、王道と言うか… ^^;;

でも、思いを抱いているだけの状態を是とすると
普通恋愛と言うのはそこから始まるものなので
ラブ・ストーリーが始まらない、というね。(笑)

テーマ的には既婚の高校教師とその元教え子の恋愛を
取り扱っているので
所謂ハッピーエンディングではないですが、
捨ててきた恋愛の1つや2つある大人には
ノスタルジーを感じながら浸れる物語なのでは、と思います。

エアコンの利いたお部屋で優雅に読むのは如何でしょう?


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