2016.06.10 忍びの国
『のぼうの城』、『村上海賊の娘』と同じ和田竜さんの作品です。
来年夏、映画公開の予定の作品… ですね。
ふふっ、ミーハーだと笑うなら笑ってっ ^^;;;

にしても
これ… 演るの!? マジか…

ときは戦国時代から安土桃山時代への移行期。
ところは、三重らへん。伊勢と伊賀という地名が出てきます。

乱世の頃なので、群雄割拠、弱肉強食が当たり前の価値観です。
とは言え… なぁ。
主人公である ”無門” は伊賀者、つまりは忍者なんですがね?
腕は滅法良い! これはいいです。
お金にしか興味がない、 まぁ、これもそれほど抵抗はない。
怠け者、これも許容範囲。

だけど、
人殺しを何とも思わない残忍さ、
嘘や裏切りは日常茶飯事。
何の罪悪感もなく、詐欺も盗みも殺しもするって… どうなん?
罪悪感がないので、非道を極めてるのに朗らかなのも怖い。

義理も人情も道義も信念も持ち合わせがない。
忍びの里全体がそういう気風なので
仕方がないと言えばそうなんですけど
今の時代だったら、サイコパスだって大騒ぎに
なるような人物像ですよねぇ。

今までも、ヒールが主人公だと言う物語はあるでしょうが、
ヒールはヒールなりに、自分が悪いことをしていると言う自覚は
あったように思います。
だけど、無門には、その自覚すらもないんですよねぇ。
唯一人間らしい感じが出るのは、奥さん(?)のお国といるとき
と言うか、お国のことを考えているときかな。
お国がご機嫌麗しくいてくれるにはどうすればいいかと
一所懸命考えを巡らせるときは、普通の人っぽいのだけれど、
それ以外は、人間じゃないかのようです。

で、その無門を長男さんが演じると!?

や~~~~、できるでしょう。
出来ると思いますよ。
だけど、抵抗はあるなぁ。
いくら時代とは言え、いくら環境とは言え
人格が破たんし過ぎている気がするんです。
しかも、ラストでは、その破綻した人格は実はそうでなくて
なんてでてくるので、
人物像がぶれちゃうというのも、なんだか読んでて混乱します。

小説を読んだと言うよりも、劇画を見たかのような読後感です。
小さな伊賀の国をめぐって戦が行われるんですが、
戦が始まる前の駆け引きから始まって
戦端が開かれて、戦闘がどんどん広がっていくさまは
ジェットコースターに乗っているかのような感覚に程近いです。

そして、名高い武将たちと無門の激しい戦いは
最高潮の盛り上がりです。

だがしかし、盛り上がれば盛り上がるほど
この超高速の殺陣を映像化するのは難しいなぁと思ったりしています。
ワイヤーをどれほど使うのか、CGをどれほど使うのか
スピード感あふれるアクロバティックな命のやり取りを
どう撮るつもりだろうか。

人の心の機微よりも
アクションに重きが置かれているんじゃないかと思うストーリーなので
ウソ臭く映像を作ったら、その時点で興を殺がれる
アウト~!!な作品になってしまいそうです。

出来れば、多くの人が納得できるような映像をお願いしたいものです。



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