2015.12.12 新しい道徳
サブタイトル的に
「いいことすると気持ちがいい」のはなぜか
とついている北野武さんの道徳に関するエッセイです。

北野武さん。
今や、ビートたけしという呼称よりも通りがいいですかね?

実は…
私は、彼のお笑いにも、映画にも心引かれないんです。^^;
ともだちが”ひょうきん族”の話で盛り上がってた頃も
私一人、どこがおもしろいのか、さっぱりでした。
映画も怖いし… (><)

それでも、この一冊を読んでみようかなと思うほどには
人として魅力的なんでしょう。

さて、中身です。

ふふ。なかなかインパクトありますかね。
まえがきからして、”人の言葉を鵜呑みにするタイプの人間は読むな”的な
警告が発せられてます。ガラガラヘビみたい♪
で、そのガラガラヘビみたいなのは、まえがきだけにとどまらず。
なかなかに毒っぽい書き方をされてます。

とは言え、書かれている内容はまっとうだと思います。
と、言うか。
私がこのブログで言っていたようなことが多くあって
大いに私は賛同しちゃったんですが。

学校で授業的に行われている ”道徳教育” への疑念。
「胡散臭い」 はははっ! そうそう! 確かにそうですよ。
私は人の言うことを信じやすいタイプだと思うけど、
それでも、道徳の授業(?)は、変だろうっ! と思いますもんね。

道徳は、国の状況とか、国のトップの思惑で変わるってのも
そうだよねと思うんです。
私も、”絶対に正しいこと”というのは、存在しないと思っている人間なので
読みながら、はっきり言うなぁって、くすくす笑ってしまいました。

道徳とマナーの違いについての説明は
あ~なるほど!
と、納得させられますし。
道徳は美意識の問題、哲学の問題という言葉に
そうそう! その通りなのよ!って言いたくなります。
昔の日本の若者より、今の若者のほうが善良なんじゃないかって
見解にも大いに賛成です。
『本当はひどかった昔の日本』のレビューでも書いてますが
昔が良かったなんて、そんなのノスタルジーがひっぱってくる幻想です。
(や、言いきっちゃまずいか? 幻想だと思います、くらいのほうがいい?)

唯一、意見が違っていたのは、ネットのことについて。
たやすく入れた知識は、裏付けがなく、その分たやすく出ていく。
ってのには、ある程度賛成なんですが
じゃあ、図書館に行って、書物で調べたらいいのか?ってなったら
そこは、あんまり変わらない気がしちゃうんですよね。
や、たぶん、そういうことではなくて
虫のこと調べるなら、机上のことじゃなくて
追いかけて、捕まえて、よく見てみたらいいって
そういうことなんでしょうけど…
物理的に出来ないこともたくさんありますから、その辺は。

それに。
情報の持つ力って、やっぱり絶大だと思うんです。
確かに、”炎上” って言葉が表す事態は誉められたもんじゃないですが…
玉石混合の情報も、心惑わすのに十分ですが…
それでも、本来なら、片田舎の小さな事件で終わってしまったかもしれない
本当は重大なことが、公に知らしめされることは
やっぱり意味があるように思います。
救援を求める道具としても、優秀な点があるようですし。

でも、違和感を覚えたのはその辺のみで、
概ね、うんうんと、首肯せざるを得ないような内容です。
子どもが読んだほうがいいのかもしれないですが、
ちょ~~~っと、書き方の毒っ気が強いかなぁ…
つまりは、ストレートで分かりやすいってことでもあるんだけど、
あまりこっちを鵜呑みにされちゃうと、それはそれで困るかも。

でも、大人は一読すべきなんじゃないかな。
特に、子どもに道徳観念押し付けちゃうタイプの大人は。


さ、私も人に価値観押し付けないように、自重自重。



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