2015.08.31
またもや ”books A to Z” で紹介されていた1冊です。
影響力大、ですねぇ、『books A to Z』。
新聞の書評とかもそうですが、誰かが”こういうところが面白いよ”と
発言するのを見ると、もう、す~~~~ぐ心捉えられちゃう。^^;
なんでしょ? 心弱いのかな!?

ま、いいや。
『蝶』でした。

皆川博子さんの短編集で
『空の色さえ』、『蝶』、『艀』、『想ひ出すなよ』
『妙に清らの』、『龍騎兵は近づけり』、『幻燈』、『遺し文』
の8編が収められています。
そもそも本自体が薄く、そこに8編も入っているとなれば
1つ1つの話に割いてあるページ数は少ないんですが
そうは感じさせません…
かと言って、長いって感じでもないんですよね。
衝撃的…というか。
でも、衝撃的という言葉からイメージされるような、短いインパクトじゃないんです。
何と表現していいのか分からないけど…
そういう、ちょっと何とも言えない印象が残る1冊です。

ページを繰るたび、匂いのしてくる本と言うのはあります。
それが、場面ごと、直接書かれた匂い、
例えば、草の匂いだったり、食べ物の匂いだったりというのは
よくあること。
でも、この本はそれとはちょっと違う匂い方をします。
全編を通して、古い本を久々に開いた時の匂い
もしくは、しばらく開けなかった洋服ダンスの匂い
じゃなかったら、季節ごとに入れ替える服が入った行李の匂い。
カビ臭いというわけじゃないんだけど、その一歩手前の
閉じ込められていた古くなった時間の匂い、みたいな匂いがします。

苦手な類の匂いじゃないんですが、
心をギリリと締め付けてくる感じがあります。
だから、1つ読み終わるたびに、一息入れて深呼吸し直さないと
読めなかったという… ^^;;;

明るい話はありません。
どれも力ずくで何かが捻じ曲げられた感満載です。
その時代時代、その場その場で
”当たり前のこと”というのは、変化していくわけなんですが、
昭和初期から中期までくらいの
ごく一般人が一般的に行っている言動が何とも無神経で
耐えがたいです。
悪意と言うほどの悪意じゃない、と言うところが始末に悪くて
身の毛がよだつ思いがするんです。

語彙が貧弱すぎて、うまく紹介できないのがもどかしいなぁ…
本当はもう少し詳しく1編1編紹介できるといいんですが、
そんなわけで、ご紹介能わず… 残念です。

もう8月も今日で終わります。
9月は長月、秋の夜長の季節がやってきます。
虫の音をBGMに、心静かにいられる時にお勧めします…


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