ジョイス・キャロル・オーツさんと言う方の
”stamp books” と言うシリーズの中の1冊です。

岩波書店の ”stamp books” と言うシリーズは
海外のティーンを主人公にして、
ページを繰るごとに、その外つ国の空気感を感じて欲しい
ってなコンセプトのようですね。
映画化された
『さよならを待つふたりのために』(映画は『きっと星のせいじゃない』)
も同じく ”stamp books” の中の1冊でした。(読んでいし、見てないけど)

オーツさんの作品はお初にお目に掛かります、だったんですが、
私には、ちょうど良かったかも。
結構ハードにエグい作品を書かれるみたいなので。^^;
あんまりハードだと、お子ちゃまなんで、心が引いちゃうから~~

さて。
ちょっとだけ、内容に触れておこうかな。
そうですねぇ…
一言で言うならば、女の子版『ライ麦畑でつかまえて』かな。

元子役のカトリーナ・トラウマーを中心にして仲良しグループが
出来あがっているんですが、
この中心人物であるカトリーナ、まぁ… 何と言うか…
ちょっと偏屈。大人に絶対媚びたりしないですしね。
でも、それって、同級の子たちからすると、魅力的だったりしますよね。
なのに、このカトリーナが謎の死を遂げる。(たぶん、自殺と思われる)
物語は、そのもういないカトリーナを回転軸に置いて展開していきます。

物語は3つ
ミス・パーフェクトと呼ばれるメリッサの物語と
亡くなってしまったカトリーナがどんな子だったかの物語と
ちょ~っとおバカなナディアの物語。

ミドルティーンから、ハイティーンのころは思春期。
人格形成する上で、非常にデリケートな時期ですよね。

大人の矛盾、社会の矛盾に気がついていく頃
自分の親が、実は完璧な人間じゃないと思い知る頃
心は移り変わっていくものだと知ってしまう頃
そして、自分自身にもまた失望したりする頃…
ガラス細工のように壊れやすい自分を持て余しつつ、
自分が誰なのか模索していかざるをえない時間帯です。

メリッサもナディアも傷つきながら、苦しみながら、
でも、雄々しく自分の足で立って、一歩踏み出そうとしていくまでが
綴られていきます。
もう亡くなってしまったカトリーナに後押ししてもらいながら。

うん。そう言う点で言うと、『ライ麦・・・』より前向きかもしれません。
たぶんそれは、主人公が男の子であるのと女の子であるのとの差。
女の子の方が、現実的でたくましいのかもしれないですね。

でも、”天は自ら助くるものを助く” とか。
がんばれ、女の子♪




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