2015.04.07 すえずえ
畠中恵さんのしゃばけシリーズ
今のところの最新刊です。
シリーズの途中、あまり支持されない巻もありますが、
これは… 面白かったですよ。

別の巻を読んだのは結構前になってしまうので、
内容がおぼろになってしまっているところもあるから
確信を持って言うわけにはいかないけど、
巻を重ねるごとに切なさがクレッシェンドしてる気がします。

持っている時間の長さの違い、は如何ともしがたい。
それがもどかしく、切ないですね。
主人公の一太郎がまだ小さい頃にはうやむやにしていることが
大きくなるにつれ、考えなければならないことの真ん中に
やってくるようになりました。

収録されているのは5編。
『栄吉の来年』で、幼馴染の栄吉の恋愛事情について描き
『寛朝の明日』で、力のある僧の世代交代を匂わし、
『おたえの、とこしえ』で、長崎屋の乗っ取り騒動の顛末を
一太郎が乗り越えていく様子を描写し、
『仁吉と佐助の千年』で、妖たちに一太郎との今後の関係を
考えさせ、
『妖達の来月』で、一太郎との巧い距離の取り方を模索する
と言うような展開を取らせています。

永遠に近いような時を存在する人ならざる者たちが
少しずつ覚悟し、少しずつ準備していく。
仕方ないんですよ? どんなに好きでも種族が違うんだから。
でも、妖たち、特に白沢と犬神が一太郎をどれだけ大事に思っているのか
今までを読んで見知って来た読み手としては
何とも言えないもやもや感が募ってしまうのです。

時の歩みは止められない。
そんなこと分かっていますが、
できれば、もう少しだけ、あと少しだけ辛い現実から
目を逸らしていたい。

うーん。この先、どう展開させていくのかなぁ。
先は気になることは気になるんだけど、
もう、これ以上巻を重ねることなく、
このままそっと、フェードアウトするように終わっても
いいのかもしれない。




Secret