漸く読み終わりました。
読み始めから、時間掛かったわー。^^;;;

だって、何度も何度文字が滲んじゃうし、鼻水も出ちゃうので
その度、読むのを中断しないといけなかったからさぁ…。

著者は、もう言うまでもないですかね?
同じタイトルの曲も歌われてるしね。
歌のことも、本のことも、映画のこともここで、既出…でしたっけ?

大沢たかおさんに唆されて書いたというこの小説。
あぁ、よくぞ、唆して下さいました♪と言わなければなりますまい!
映画化するときには、大沢さんを主人公にという話になっていたと
記憶しているんですが、
・・・・・・・・・^^;;
どう、映画化するんだろうか。
かなりのスケール感だけども。^^;

ま、私が心配することじゃないですね。

さて、と。
カテゴリに合わせた内容にしていこうかな。
でも… 上手くならないかもしれない… けど。

冒頭は、ミケランジェロ・コイチロ・ンドゥングの独白から始まります。
「あなたの国にやっと来たよ。よりによってこんな悲しいときに。」
と。
この序章の舞台は、2011年の春まだ浅き石巻。
ここで、読む覚悟を決めないといけません。
お腹にぐっと力を入れないとね、ダメだわ。
それでも、のっけからいきなり字が滲んじゃうんだけども。^^; (ドンダケ~)

章は全部で5つ。
序章と、第1部・航一郎と、第2部・ンドゥングと、第3部・木場と
そして、終章。

第1部、たくさんの医療の仲間がインタビューに応えるような形式で
島田航一郎と言う人について語っていきます。
パワフルで、あったかくて、頑張りやで、朗らかで…
って、そんな人物像が描かれます。
誰もかれもが、航一郎大好きです♪
彼は、アフリカのケニヤが、戦争でボロボロにされている頃に
戦傷外科病院で医療に当たることになるんですが、
もう、何と言おうか… かなりショッキングです。
グロい描写はほぼほぼゼロなんですが、
淡々と描写される分、却って胸をえぐられる心地がします。
非日常的なことが、ありふれた日常であるということが
ひしひしと分かるから。

第2部でも、主に描かれるのはケニヤでのこと。
そして、日本の僻地医療についても、少し触れられます。
アフリカへ渡る前に恋人だった女性もお医者さんでした。
一緒にアフリカへ来てくれないかと言われて
彼女は結局その申し出を断ってしまうのだけれど、
それは、臆してのことじゃなく、当時の彼女を取り巻く環境が
それを許さなかったからなんだと言うことが
物悲しくも、私をほっとさせてくれました…。
ここで、歌とは対極になりそうな(歌は1曲丸々手紙)
航一郎からのたった一行の手紙が出てきます。
一行なんだけど、一行じゃない。
そんな手紙が。

第3部は、舞台が石巻に移ります。
かつて、航一郎が戦地に応援に来たように
今度は、ンドゥングが医師として被災地に入ります。
そこでまた、運命的な2つの出会い。
まるで航一郎のようなオーラを放つ木場クンと
それから、かつての自分のように心を閉ざした名無しの男の子と。
ここでのエピソードも色々考えさせられます。
あとがきを読むまでもなく、この木場クンにもモデルがいることも
想像していました。
「笑う避難所」と言うのが実際だったかどうかは知らないけれど。
性善説も性悪説もとらない私だけど、
1つの強くて良い存在が、物事を良い方向へと導くきっかけになると
雪だるま式に良い様に物事は転がっていくのかもしれないって
そう思えました。
たぶん、私はその”強くて良きもの”にはなれないけれど。


人間には喜怒哀楽があって、
勿論、その4つだけじゃない感情も持っていて複雑なんだけど、
読んでいる間ね?
そういう感情が動くと言う感覚じゃなくて
自分の奥底にある泉のような場所が
ゆっくりと、深くゆすぶられる感じがしました。
感動って言う簡単な言葉は使いたくない。
うん。感動って言葉が薄っぺらに思えるから。

そんなふうに、何かを残してくれる小説でした。
もしかして、お師匠さんの作品だから、
点がかなり甘いかもしれないけれど、
志ある人に、ぜひ読んでいただきたい作品です。


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