8月ラストの1日になりました。
暑かったですね。今年の8月も。

さて、その8月の最後の日にご紹介です。
『さがしています』。
岡倉禎志さんの写真に
アーサー・ビナードさんが文章をつけています。
今年の7月初版の、まだ新しい本ですね。

これは、琴子さんのブログすきまな時間
8月6日に紹介されていた1冊です。

その記事を見て、
読むかどうか、少し迷って、そして、図書館に予約入れました。

私は、サイコメトラーではないし、
モノには魂が宿るとは思うけれど、
その声を聞ける能力もありません。

だけど。
いや、だから、かな。
こう言う、”モノに語らせる”と言う表現方法に
グッと引き付けられます。

この本は、とある石の台の上に次々とモノがやってきて
言葉少なに「何を探しているのか」と言うことを
語っていく手法をとっています。

モノには、脳があるわけじゃないから、
小難しいことは語りません。
ストレートに自分を使っていてくれた人たちを
探していると、
泣くこともなく、怒ることもなく
淡々と訴えるだけ。

でもそれが、
どんな慟哭よりも、胸に刺さって堪える気がします。

時計は、先の時間を探していました。
軍手は、はめてくれる右手と左手を
お弁当箱は、いただきますの声を
おしゃれな紫のワンピースは、
一緒に呼吸していた元気な息遣いを。

突然、あるべきものをなくしてしまった
全部で14点のモノたちの戸惑いはもっともで、
的を得ていて、饒舌じゃないが故に
ショッキングです。

この本は、”8月6日の本”とも呼ぶべき1冊ですが、
今現在、たくさんのモノたちが、
実は、持ち主を探しているのかもしれません。

なにものも迷子にならない世の中は、
多分、ありえないんだけど、
迷子を少なくする方法なら、あるかもしれない。




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