2012.04.05 密告の行き先
ありましたよね? 密告の星って。
『銀河鉄道999』の中のエピソードに。

密告が奨励されていて、だから、密告が花盛り。
あることないこと密告合戦で
誰も彼もが自分のことを密告してるんじゃないか???
と、疑心暗鬼。
あまりに心配なので、だれもが人工鼓膜をつけていて
どんなに小さな声でも聞き取れるようになっていて、
誰もがみんな、こそこそと話すお国柄(お星柄か?)。
って星が。

確か、そんなだから、大声出すだけで
罪になるんじゃなかったっけかな。

人は心弱い生き物だから、
隙あらば、ズルっこしたいと思うってのは、
まぁ、そうなんだろうけど。
だから、
お互いがお互いに見張りあうって言うのは
秩序を保つのに有効なんだろうなぁってのは分かるんだけど。

でも、密告よ?密告。
密告することで、お金をもらえるってのは、
ん~~~。どうなのかな。

現実に、今現在、密告にご褒美のお金を出している国が
あると知りました。
一般人が一般人をパパラッチする。
確かに”あることないこと”じゃないようだし、
悠長なこと言ってられないほど家計が逼迫しているって
背景もあるようだから、
密告もありなんだろうけれどね。

好みじゃない。

日本も、カメラの機能がついたケータイだのスマホだの
一般人が普通に持ち歩いていて、
何か事件が起きたときには、すぐに撮影できて、
ニュース番組で流されれば、一目瞭然で様子が分かるけど…。

小説『片恋』の中、ぞっとしたシーン。
悲惨な事件が起きたのに、被害者を助けることもしないで、
ただ、無表情にカメラを向ける群集のシーン。
ニュースで流れる映像を見て、その撮影風景を想像すると
それが、絵空事じゃなく、実際の風景に思えるんですよね。

悪意はないにしても、善意もない。
そこにあるのは、痛みを他人事にしか思わない無関心…。
それは、もしかしたら、悪意よりも性質が悪いかもしれない。

何でもかんでも
何に対しても
誰に対しても
レンズを向けていいものか。
レンズを通すことで、人の痛みを遠ざけていないか。
撮影したもので、正義を問うのは悪くないけど
人の心の中に土足で踏み入っていないか。

一億総スパイになれる可能性があるってことが
実は病的なのだと、分かっていたいと思います。
密告がもてはやされるその先にはきっと、
優しい世界は待っていないってことも。



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