引き続き、の第3回目です。
サブタイトルが
『千年先を見つめた絵師 ボーダレスJAKUCHU』。

「千載具眼の徒を俟つ」かぁ…。
明らかに私、問題外。うぅ、残念だな。
芸術が分かる性質だったらよかったのに。
や、分かったら絶対にそれに溺れるだろうから、
分からなくて良かったのか。(ふ、複雑…)

さて、2回目まで取り扱っていた若冲の作品は
『動植綵絵』、全30幅。
繊巧の極みのような作品でしたが、
今回取り上げたのは、
『鳥獣花木図屏風』。
画風が全く違って見えます。
ふと、ゴーギャンとかバリ絵画を連想しました。
大幅にデフォルメして描かれた動物、鳥、そして、植物。
そして、その絵を縁取るようにペルシャ絨毯のボーダーと同じ文様。

ペルシャ絨毯は元々、その中央に草花の咲き乱れる模様を織っていたのだとか。
砂漠のペルシャでそれは「楽園」を表し、
そこから発想を得たのか、『鳥獣花木図屏風』は
青々とした樹木と、たわわに実る果実と
決して争うことなく同居する動物たちの姿が描かれています。
つまり、「楽園」。
アメリカで屏風絵の印象を訊かれた人が
「ノアの方舟を思い出す。」と言ったのは、だから、
あながちハズレじゃないんですね。

もう一つ取り扱ったのが金刀比羅さんにある
壁一面の百花繚乱、『花丸図』。
中国の南宋で流行った花の絵の描き方を踏襲しながらも、
全部真似じゃない。
中国の、一点の瑕もなく完璧な美を誇る花の絵に対し、
咲き誇る花の横に描かれているのは
虫が食っていたり、枯れかけていたりする葉。
栄枯盛衰です。
諸行無常です。
静かに饒舌な絵ですよね。不完全ゆえの完全な美だと思います。

絨毯の文様とか、屏風絵に描かれた日本に生息しない動物とか
新しい色の絵の具とか、絵の描き方とか、
新しいもの、海外のものに興味があったのだと
番組では解説していたけれど、
そうかな?
私はもっと単純な解釈なんだけど。

自分の感性にビッときたものは何でも取り入れる。
それが、日本に昔からあったものでも、海外から来たものでも。
身近なものであれ、遥かなものであれ、
美しいものは美しい。
特に自然界のものの姿形や、その有り様には無駄がなくて美しい。
だから、描く。

そんなじゃないのかな。
え? 浅はかな解釈? やっぱりそう?^^;

番組最後近くに明かされた『鳥獣花木図屏風』の
マス目描きの秘密、
そして、
光が当たるその当たり方によっての絵の変化が
明らかにされたんですが、
あんまりにも鮮やかで、艶やかで、
ドキドキしすぎて息がハァハァ乱れちゃいました…。

私って、謎解きものに、ホント弱いなぁ~
たぁ~~んじゅんっ!