2010.12.29 神様のカルテ
今年のゴールデンウィークに図書館に予約を掛けて
よ~~~~~やく順番が回ってきました。
あと一冊『桐島、部活やめるってよ』を
やっぱりゴールデンウィークに予約入れたのが
手元に来てくれれば、
今のところの、予約が全部クリアになります。

さて、タイトルの本です。
夏川草介さん作。

『がんばらない』はノンフィクションの
医療現場の様子を書いた本。
『チーム・バチスタの栄光』は、
医療現場を舞台にしたミステリー。
どちらも、楽しませてもらいましたが、
今回はそのどちらとも大きく色が違いました。

書評を見ると、借りるのどうしようかな~と
迷うような意見も多かったですね。
曰く、
「主人公の周りは、善人ばかりだし、甘ったるい。
 とにかく物語が薄い。
 他の作家さんの話に酷似していて、
 そっちのレベルのほうが高くてこちらはつまらない。」
などなど。
でも、第十回小学館文庫小説賞受賞ってことだし、
読んでみようかなと。^^;

で…。 ん~~~。
そうなのかな。
もしかしたら甘いのかもしれないけれど、
タイミングがドンピシャだったのか
その甘さが、心地よかった、今回は。^^;
真っ白でふわふわした毛布を
心にふわぁっと掛けてもらったような、そんなイメージ。

先にあげた2作と違って、
医療そのものが主役になるのではなく、
主役である栗原一止(くりはら いちと)の職業が医者
だと言うだけって書き方です。どちらかと言うと。

でも、そうだよね。
医者と言うのは、職種の一つ。
お医者さん自身から見たら、特別なことじゃないのかも。

ちょっとばっかり変わっていたとしても、
真面目に一生懸命仕事に手を抜かず頑張る人は
どの職業の人であれ、魅力的です。
つまり、この一止先生、魅力的な人物です。
理系の頭脳で、文系的発想。
少々アンバランスな感じが面白い♪

1年前に結婚したカメラマンの奥さんにべた惚れで、
お酒が大好きで、夏目漱石が好き。
ちょっとダメなところがある人のことも
愛すべきところを見つけて愛せる。
心の温度の高い人だな…。 素敵。^^

そして、その一止先生の周りの人たちもとても素敵♪
見かけは華奢な少女だけど、しっかり者の奥さん。
見かけは色黒の怪獣みたいで、口も悪いけど
ホントは一止のことを認めてる同期の次郎先生。
一止を信頼しているからこそ、一止の未来を心配している
一止の先輩医師たち。
手際も頭も性格もいい病院の看護師さんたち。
死を目前にしながらも、自暴自棄になったりしない患者さんと
その家族。
同じ御嶽荘の住人、絵描きの男爵と博学の学士。

いい人たち過ぎて、人物像に厚みがないと意見もありましょうが、
いいじゃないですか、もしかしたら、
こんなすごい人たちが、まとまって存在してる場所が
あるのかもしれない。

いくつかお気に入りのシーンがありますが、
中でも一番好きなのが、
学士さんが挫折して御嶽荘を去るシーン。
色々あって、学士さんに怒っているのか、
最後の夜だと言うのに男爵さんが酒盛りに来ない…。
でも、それにはちゃんとわけがあって… ^^
と言う展開。
最も色彩豊かに美しいシーンで、
同時に温かで温かで、心の奥がふるふるしました。^^

冬の夜、温まりたい方にお勧めします。



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